連珠級位者のひとりごと

連珠(=五目並べ競技版)やってます。

言葉に出会う

「石の声を聞く」

 

X(旧Twitter)でフォローしている方のポストで見かけたこの言葉。

たいへんしっくり来て、肚に落ちたので勢いのままこのエントリーを書いている。

 

連珠のことを知って約3年、主にやっているのは五目クエストで、

2級に上がってから1年半くらい足踏みしていたが、昨年末にふいに1級に上がれた。

なかなか突破できなかったレート1600をだいたい保てている。

人様に自慢できるほどの腕ではないけれど、上達した実感はある。

 

わくわく連珠大会、五目クエストオフライン大会、1月の東京オープンに参加し、

実際に対面して対局したことで、よい影響になったのはまちがいないと思う。

ひとつ大きかったのは、顔がわかっている相手との対局では

「これを見逃してくれたら勝てる…」なんて甘い考えは通用しないこと。

先に相手の手をつぶしておくか、最後まで詰められる手を打たないといけない。

 

とはいえ、毎回実行できるわけでもなく。

そんな折の負けた一局が以下。

黒が自分。16まで

A、B、Cで三、三、四三が作れることを発見。

左上の白、6、12、16と10、14、16のふたつの剣先は見えていたけれど、

止めれば問題ないと思い込み、白の攻める手が尽きたところで勝てると判断して、

17をAに。

終局図

結局、攻めが続き、最後は36のミセ手を見逃して手が緩んだと勘違いし、

ずっと温めていたところにほいほいと三を作ったが、お相手の四三の方が早くて負け。

自分がよくやる負けのパターンではある。

この一局がなぜか心の中でくすぶっていたところに、冒頭の言葉である。

 

「石の声を聞く」

 

こちらが三、三、四三が作れることを見つけて以降、それで安心してしまったのだろう、

相手の三を止める際にどちらを止めるかをたいして検討もせずに、

安易な方を止めてしまっていたように思う(21とか27とか31とか)。

改めて検討すると、結局は17が失着で、以降勝ちの目はなさそう。

ただもっと粘ってもよかった。

 

6、12、16/10、14、16のふたつの剣先が吠える声が聞こえていなかった。

21、27、31のか細い声が聞こえていなかった。

それが心に引っかかっていたために、いつまでもこの一局が自分のなかで消化できていなかったのだろう。

 

石の声、私に聞こえるかどうかわからないが、少なくとも耳を澄ませてみよう。